明けましておめでとうございます!今年もBookYard.CHAPTER3&COMOをよろしくお願いいたします!

雪で荒れ模様だったり急に晴れ間が広がったりといかにも冬らしい年末年始でしたね。

雪といえば北海道です。(唐突)

タイトル:バスは北を進む

出版社:幻冬舎

ISBN:9784344428577 

価格:638円(税込)

著者のせきしろさんは札幌出身。幼少時代の思い出を淡々と、エッセイと自由律俳句で綴ったのが本作。

朝の異様な静けさから広がる雪景色。

父親にせがんで作ってもらうたばこの煙の輪っか。

裕福な家庭の子にカブトムシを見せてもらったり。

読んでいくと「あったあった。」と自分の記憶も蘇っていくと同時に、

どこかでずっと隠しておきたかった、なんだかもやもやした感情が暴かれたような、

昔のほろ苦い記憶を思い出して、勝手に恥ずかしくなるような。

そんな気持ちになってきます。でも嫌な気持ちじゃないんです。

そんなエッセイの合間に挟まれる自由律俳句がこれまた刺さる。例えば、

 

〈 まだ貼られていた表彰状 〉

 

・・・いろんな情景が浮かんできて、なんだかグッときませんか?

お正月に久々に実家に帰って、同じ光景を目にした人もいるのでは?

帰れなかった方も、本作を読んで懐かしい思い出を振り返ってみてはいかがでしょう?